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血の染み付いた手帳

しがない傭兵が偽りの島で過ごした日々の記録
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  • :04/27/12:41

06140008 Day06 -外道-

   -0-

 恭平は夜を待って動き出した。

 島の人々も寝静まるころ。

 帰還したばかりの冒険者たちは酒場に集い、冒険話に華を咲かせている。

 しかし、そのような賑わいは一角のこと。

 闇の中を行く恭平の姿を、月明かりと一羽のフクロウだけが見ていた。

 目指すは遺跡へと通じる魔法陣。

 遺跡に侵入するためには、誰しもがそこを経由しなければならない。

「……誰だ」

 拠点から歩いて四半時、遺跡へと続く緩やかな坂道に、何者かの影があった。

 チリン

 鈴の音が、恭平の言葉に呼応するように鳴る。

「……今宵は……良い月です」

 男であった。

 恭平には意をはらわず、赤いバスタオルを肩にかけて月をみあげている。

 その身にまとう気には修験者の厳があり、だがしかしどこか濁ってもいた。

 その男が手にするのは錫杖ではなく、子供の頭も一度で割れそうな大鉈である。

「良い月は、宵月。……こんな、良い夜は殺し合いをしたくなる。……違いますか?」

 紅く煌く月を背に、振り向いた男は言う。

 その瞳は、どぶのように濁っていた。

「……道を、踏み外したか」

 ときおり、いるのだ。

 自然の中に眠る神秘的な存在を信じ、それに近づこうと打ち込む者の中に、

 艱難辛苦の果て、望もうと望むまいと、別の世界を覗いてしまう者が。

 輪廻の六道。

 この男が覗いたのは、どのような世界であるのか。

「……あなたは、よさそうだ」

 男が嗤う。

 その笑みは、獣にも似て、飢えに、飢えている。

「いざ、尋常に……参ります」

 大鉈を振りかざして、男は跳躍した。


   -1-


 振り下ろされる大鉈の刃を、恭平は飛びずさってかわした。

 足場の悪い坂道だ。

 下手に動けば、すぐそこには崖がある。

「……いくぞ」

 このときには、恭平も短剣を引き抜いている。

 視線に力を混め、放つのは殺意。

 殺意に飲み込まれた獲物は、蛇に睨まれた蛙も同然。

「……ふふ」

 だが、その強烈な圧迫感を前に、男は微笑んで見せた。

 狂気に飲まれた人間には、効果が薄いらしい。

「憤然たれば必勝なりぃぃぃぃぃ」

 どこにそんな力があるのか、大鉈は縦横無尽に振るわれる。

 恭平の短剣同様、十分な厚みと重さを兼ね揃えた刃だ。

 切れ味を犠牲にして、破壊力を増してある。

 一撃をまともに受ければ、肉が割れ、骨は砕ける。

「……ちぃ」

 その猛撃を避けるように、恭平は藪の中へと突っ込んだ。

 肌を切る葉を歯牙にもかけず、木々を蹴って跳躍する。

 右から左へ、左から右へ。

 ガサガサと揺れる草葉だけが、恭平の居場所を知っている。

「……逃げますか、いいでしょう」

 狂人もまた、藪の中へと足を踏み入れた。

 大鉈を振るい、道を切り開く。

 ガサリ と、その頭上で葉が揺れた。
 それとともに感じる殺意。

「そこですか!」

 しかし、振り上げられた必殺の刃は宙を切った。

 断ち切られた枝葉が虚しく宙を舞う。

「……どこを見ている」

 音は誘い。

 引っ掛けたワイヤーを用いて、枝葉を揺らして見せたに過ぎない。

 放たれた殺意は、恭平の放った残気だ。

 男の死角から、恭平は音もなく現れた。

「……ぐ」

 閃いた刃が、大鉈を握る男の右腕を切り裂いた。

 深々と切り裂かれた血管から滴る血が、腕を伝って大地におちる。

「狂瀾怒涛に翳り無しぃぃぃぃ」

「……!!」

 次の瞬間、大きく振るわれた大鉈の柄に恭平は叩きつけられていた。

 咄嗟にブロックした両腕に、大きな衝撃。

 男はたったいま切り裂かれた腕で、大鉈を振るってみせたのだ。

「薬物か……?」

 興奮状態にある兵士が、ときおりこのようなことをしてみせる。

 折れた足で歩き、砕けた腕で殴りかかってくるのだ。

 常人ならばその痛みだけで心が折れるはず、狂気に染まった男の心はそれに耐え得る。

「……やっかいな相手だ」

 こちらを見ている男を見返して、恭平はひとりごちた。

 男は人間ではない。

 獣である。

 手負いの獣ほど、手強いものはない。

「……」

 狂気にあてられてか、たぎる血をおさえて、勤めて冷静に男の様相をうかがう。

 切り裂いた右腕には確かな手ごたえがあった。

 出血は軽くない。時間が経てば、いかな男といえども動きは鈍る。

 だが、それを待つ時間があるかどうか。

「怒涛!」

 男が動いた。直線的な動きだ。

 鉈を逆袈裟に振り上げる。

 右にステップして、恭平はそれをかわした。

 全力で振り上げた男の動きは、大鉈の引き起こす遠心力によってとどめられている。

 この一瞬を逃す恭平ではない。

「シ!」

 呼気を吐いて、獣の牙のように両の短剣を振るった。

 狙いは男の足。

 まずは、その動きを止めなければならない。

 上と下から、恭平の短剣は男の足にガッチリと喰らいついている。

「……ぐっ」

 その右足に蹴り上げられ、恭平は男と距離をとった。

 神経を断たれて、なお、動くというのか。

 恭平の頬に、一滴の汗がつたう。



   -2-


 身体を切断されながらも動いた兵士の話。

 首だけとなっても戦い続けた将軍。

 そういった話は、傭兵の間ではポピュラーなものだ。

 よりリアリストでなければならない傭兵だが、ジンクスやこの手の話しを好むものも少なくない。

 だが、話しは話し、実際に首を断たれた人間が動けるものではない。

 それは、残された神経が痙攣しているだけだ。

(……だが、これは現実だ)

 太ももに短剣を食い込ませて、男が恭平の前に立ちはだかっている。

 血をだらだらと垂れ流す右腕は、ぶらりと垂れてはいるがその先には大鉈がしっかりと握られていた。

「……」

 口中で何事かを呟きながら、男はフラフラと恭平へと近づいてきている。

 その足が、まもなくお互いの間合いを踏み越えようとしていた。

「……チッ」

 舌打ちして、恭平は予備の短剣を引き抜いた。

 この島には数多くの冒険者がいる。

 ノーマークではあったが、この男も冒険者では在るには違いない。

 昨日戦った化生もそうだ。

 この島には化け物が集っている。

 考えは日々、改めなければならない。

「……単独で、一個小隊並みの力量は、あるか」

 そう、値踏みする。

「その刃……」

 右足を引きずり、死線を踏み越えながら男がささやく。

「煌々となりて全てを映し出す」

 瞬間、垂れ下がっていた右腕が、糸を手繰られたかのように直立した。

 掲げられた大鉈の刃が、月の明りを受けて煌々と輝いている。

 いや、それ自体が光を帯びて、輝いていた。

「……ッ!!」

 光が爆散した。

 振り下ろされた光の煌きが、恭平を投げ払う。

 熱量を帯びた何かは、恭平の肌を焼き、通り過ぎていった。

「……ク……カハ……」

 身の内側から焼かれた衝撃に、息ができない。

 かろうじて、無様に倒れこむようなことはせずに、恭平はそこに踏みとどまった。

 男はいまだ、大鉈を振りかざしている。


   -3-


「……なにを、した」

 かろうじて、言葉を搾り出す。

 何をされたのか、まったく視ることができなかった。

 月の明りが大鉈を照らし、大鉈自体が光輝いて――。

 そして、どうなった。

「……」

 その問いかけに、男は答えない。

 今も大鉈を頭上に掲げている。

「快刀……乱麻を断つ」

 大鉈を持つ男の顔が、喜悦に染まった。

 再び、月明かりが大鉈へと集まっている。

 そして、光が――。

(……くる!!)

 爆散した。

 先ほどは分からなかったが、その瞬間に何かが放たれている。

 見ることはできない。

 しかし、その何かは確かに恭平の眼前に迫っていた。

 それも――さきよりも大きい。

「……ッ」

 恭平は咄嗟に身をかわした。

 髪を薙いで、短剣の一部を寸断し、それはその場を通り抜けていく。

 次いで、恭平の背後の木立が音をたてて分断された。

 光より生まれた不可視の刃は、全てを薙ぎ払う。

「……浄化の火を拒むとは」

 そんな恭平を見て、男が残念そうに呟いた。

 その、男の顔が青い。

 血を流しすぎたのだ。

「……やれやれ、背水の陣です」

 血まみれになった右腕と、大鉈を突き出して男が嗤う。

 身を焼く痛みから、恭平もようやく立ち直っていた。


   -4-


「……ここだ」

 男の死角から恭平は刃を振るう。

 新たな傷が刻まれ、血が流れた。

「ふふ」

 だが、男の動きに衰えはみられない。

 肌だけが、病人のように白くなっている。

 恭平が三度、斬りつける合間に、男は大鉈を一度振るってきた。

 だが、それで互角。

 恭平の刃は男の肌を切り裂くものの、痛覚から逃れた男にはさほどの意味もない。

 だが、男の重たい一撃は、半身を焼かれ身の内まで焦がされた恭平に響いていた。

 スピードは恭平が上だ。

 しかし、今の恭平では、男の攻撃を全て捌ききることができない。

 避けきれず受け止めた一撃が、確実に恭平の体力をそぎ落としていった。

「退き際が近づいてきました……が」

 顔面を蒼白にして、男が言った。

 どうみても、死の直前だ。

 血をあまりにも流しすぎている。

「……死ぬぞ」

 それは事実だ。恭平は、言った。

 このまま戦えば、どちらも無事では済まないだろ。

 そして、恭平が敗れたとしても、この男も死ぬ。

 それは確実。

 彼は、人として必要な血液のほとんどを失っている。

「笑止千万」

 しかし、男にそのような選択肢は無いのだ。

 邪な月の光に魅入られたその時から。

「……そうか」

 その言葉に、恭平も覚悟を決めた。

 恭平が助かる道はひとつ。

「……まいる」

 緩慢な動きで、男が駆けた。

 だらりとぶら下がった両腕を、身体を動かして生み出した遠心力だけで振るう。

「……次は、ない」

 その腕の下を掻い潜って、恭平もまた、駆けた。

 男の脇を通り抜け、林の中を突っ切る。

 その先には崖。

 恭平は、重力の中にその身を投げ出した。


 残されたのは、道を踏み外した修験者と――。

 ただ冷たい月明かりだけ……。


   -5-


「……愚かな」

 その男の呟きを、恭平は岸壁を這う蔓につかまって聞いていた。

 闇に目を凝らし、眼下に消えた傭兵の姿を追うようにたたずんで、男は再び闇に消える。

 その足音が遠ざかっていくのを聞いてから、恭平は崖の上へと這い戻った。

「……くそ」

 己の不甲斐なさに、腹が立つ。

 敵との実力は拮抗していた。

 なによりも恐ろしいのは、奇妙な術だ。

 彼らは炎や光、果ては水や闇まで、意のままに操る術を持っている。

 それも機械や技術に頼らずに、だ。

 そのような能力者はいないでもなかったが、恭平が知る限りではほんの一握り。

 この島は、そんな能力者で溢れている。

「……装備が、必要だな」

 恭平の技術だけでは、対処できない。

 この島にやって来ているものの中には、そういったものに対抗する装備を作る技術者もいるらしい。

 それを、手に入れなければ。

 恭平も生き残るのは、難しいだろう。

「……行くか」

 装備を作るには、素材が必要だ。

 次に、戻ってくるまでの間に、素材をそろえなければならない。

 目的のひとつに、そんな一項目を書き加えながら、恭平は遺跡への道を歩く。

 傷は、遺跡へと戻れば治るだろう。

 それには、もう、慣れた。

「……俺も化け物の仲間入りだな」

 まるでアニメのような自分の現状に、恭平はひとり失笑するのだった。



気付くと恭平はアトリエに戻っていた。
彼が拠点とするアトリエに、今は他の人物の気配がする。


 「……お前、誰だ? ここで、何をしている?」
 「ふふ、な・い・しょ♪ そんなことより、皆さんにお礼を言わなきゃだめよぅ♪」


「ハードボイルドを絵に描いたようなお人」


 「……ふん、どうだか分からないな。」
 「あらぁ、ハードボイルドですって。かっこいいわよねぇ、酒場で夜の男かしら♪」


「文句なしに!」「文句なしに一票」「文句なしにかっこいい」


 「文句を言われる筋合いはないが……。」
 「そういうことを言わないのよぅ! ありがとうねぇ♪」


「渋すぎ」「渋さとヒロイズムを兼ね備えてる人」「渋いったらありゃしない」「渋い」


 「渋いらしいわよぅ? ふふ、ダンディズムってやつかしら。」
 「……俺に、正義なんてないさ。」


「その描写の腕を少しでも分けていただきたい」


 「ほらほら、何か言ってあげなくっちゃ!」
 「……書くしかないんじゃないか?」
 「それは自分に対しての言葉でしょう?」


「肉触りたい」「触りたくなる」「筋肉の質が超かっけえ!」


 「本当に、ティカちゃんの描く絵って素敵よねぇ♪」
 「……感謝している。……そして、俺に触るな。」


「男でも女でも惚れる」「素で惚れそう」「カッコよすぎ(´Д`*)」「惚れました」
「好みすぎる」「普通に惚れた」「憧れまくり。」「説明不要かと」「言うまでもなく」


 「……。」
 「照れてないで何か言いなさいよぅ。ふふ、ありがとう♪ この子ったら恥ずかしがり屋で。」
 「……言ってろ。」


「漢ですね」「たくましい」「サバイバル風のいい男」


 「ふふ、男臭すぎるけれどねぇ。きっと頭の中まで筋肉よぅ。」
 「……お前もだろう?」
 「何か言ってかしら?」


「この男前がどうして漢乙女になったのか気になる!」
「ここから乙女になるのかと思うと少しフクザツだったりも…」


 「……何のことだ?」
 「人生色々あるってことよぅ。きっと♪」


「傭兵いいよ傭兵」


 「……嫌な仕事だが、な。」
 「だからこそ、色々と得られるんでしょう? ふふ、男の浪漫よねぇ♪ フォウトさんなんて素敵よねぇ♪」


「キョウ子さんも恰好良かったけど、傭兵モードは別格の恰好良さ。」


 「あら、嬉しいことを言ってくれるじゃあない♪ 大好きよ♪」
 「……感謝する。」


「クールです!」「クールだ」


 「……傭兵が冷静を失うのは、死ぬ時だけだ。」
 「情熱的な人も好きだけど、ただそれだけではだめよね♪ 氷のような炎をもちなさいな♪」


「一目ぼれです。本気です。」


 「「……おれも、第一印象から、君のことが……。」」
 「んもぅ! そんな棒読みじゃ台無しじゃないのよぅっ。」


「こんなに格好いいのに……」


 「……どういうことだ?」
 「……どういうことかしら? ちょっと後で職員室に来なさいねぇ♪」



「男の中の男。間違いない。」


 「……鍛錬は怠っていないつもりだ。」
 「ちゃんとお風呂は入りなさいよぅ。」


「こうも変わるか……超カッコイイです!」


 「正確には、変わる前のお話なのだけど♪」
 「……さっきから、何を言っているんだ? あんた。」
 「お子様には関係のない話しよぅ。」


「私の中の不動の一位」


 「感激で言葉もないわぁ。」
 「……ありがたい。精進しよう。」


「「日記を読んでるとドキドキしてくる…」しびれるかっこよさ。」「これは痺れる。日記が楽しみ」「行動描写が絶妙」


 「……酒の禁断症状では動悸、息切れ、手先に痺れるような感覚が――。」
 「そういうことを言ってるんじゃないでしょう! ありがとうねぇ♪ 日記頑張るわねぇ。」


「ロールに惚れる。日記に惚れる。生き様に惚れる。全てに惚れる。」「生き様が…お慕い申し上げております」


 「生き方って大切! だって、その人の全てだもの。」
 「……ああ、自然と敬意を払わなくてはならない相手とはいるものだ。これは嬉しい言葉だな。」


「かっこいいですよね~軍人さん」「これはいい兵士。」


 「……俺は軍属ではない。」
 「そんなこと言わないの! そこに雇われるんだから、似たようなものでしょう? 軍服着たら、きっと似合うわよぅ?」


「仕事に生きるかっこよさを感じた」


 「働く男の人って素敵よねぇ。私にもきっと今に素敵な人が♪」
 「……それはない。」


「立ち振る舞いがカッコいい」「文表現と立ち回りからくる格好よさ」


 「……立ち居振る舞いも、生き様だ。」
 「表現の仕方もたくさんよねぇ♪ もっともっと精進するわぁ♪」


「ギャップ燃えを極めるとこうなるのかと思った」


 「……何との、ギャップなんだ?。」
 「ふふ、何かしらねぇ♪」


「え・・・・?」



 「何かしら?」
 「……知らん。」


「キョウ子さんも恭平さんも格好良いです!」


 「んもぅ、嬉しすぎるんだからぁ♪」
 「……恭子。例の女か。感謝する。」


「かっこよすぎる忍び寄る刃」「忍び寄る」


 「……後ろから刺されないよう、気をつけるんだな。」
 「クスクス、あなたって冗談が下手ねぇ。」


「引き込まれる。」


 「……俺に惹かれるということは、何かの縁があるんだろうさ。」
 「気になる人とは、どこかで接点ができるものなのよね。それって運命かしら?」


「孤高の傭兵 かっこいいです」


 「……信じられるのは自分だけだ。最後には、な。」
 「だけれど、最初は自分から信じてあげなくては。何も始まらなくてよぅ。」


「格好良すぎる。今後も気になるなぁ」


 「あら、あなた最近、負け続きねぇ。ちょっとたるんでるんじゃなくて?」
 「……く。」


「キョウ子さんも魅力的だったけど」


 「……だったけど、何かしら?」
 「……あまり、脅すな。」
 「やぁねぇ、冗談よぅ♪ みんな素敵だもの♪」


「でも漢女の方がスキ」


 「……。」
 「うふふ、それは仕方のない話しよねぇ♪ むさい男よりは、可愛らしい乙女の方がいいものねぇ~♪」


「あまりのかっこよさにむしろ嫉妬」


 「……嫉妬の心は。」
 「母心♪ あんまりメラメラと燃やしていてはダメよぅ♪」


「まさにこのヒトの為にある言葉。」「これぞまさにカッコ良い。」「この一票を持って、私は彼を支持しよう」


 「皆さんには感謝ばかりねぇ♪」
 「……その言葉に応えられるよう、努力しよう。」


「かっこいい大王」


 「あらあら、王様ですってぇ♪ すてきねぇ。」
 「……趣味じゃないな。」


「・・・そのベルトのウサギは!」


 「うふ、うさちゃん可愛いわよねぇ♪ 私のエプロンとおそろいかしら?」
 「……ノーコメントだ。」


「彼になら刺されてもいい」「ナイフで刺されたい!」


 「……自殺志願の、愚か者、か。」
 「刺されると、痛いし、やめておいた方がいいと思うのよぅ?」


「戦場の犬」


 「……その通りだ。俺たちは犬、しかし飼いならされはしない。」
 「飼い主を噛む犬は長生きも出来ないけれど、真の主は自分自身なのよ。」


「目が地味にいいですねー。」


 「……傭兵家業は眼が命だからな。敵を見落としたら死ぬ。」
 「そういうことではなくて……ふふ、でも素敵に描いてもらえてるわねぇ。ほんとう♪」


「RPも文章も格好いいとか反則技ですいいぞもっとやれ」


 「……努力しよう。」
 「私たちにできるのは、それぐらいのことしかないから……。そのかわり、がんばるわねぇ♪」


全てを終えて、ふと気が付くと女は姿を消していた。
いったい、なんだったのだろうか。
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